★★★★
’96.11.21
release
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なんとかなりそうだった夜
フラカンの3rdアルバム。
フラカン史上最も「ブレイク」という言葉に近づいた瞬間です。実際、レコード会社とスペースシャワーTVのプッシュ具合はすごいものがありました。みんな「こんなバンドが売れたらおもしろいだろな」って思ってたんでしょうね。
個人的にも、いちばんはまってた時期なので、思い入れがある一枚です。
前二作のアングラっぽさは息を潜め、爆発前夜のひりひりしたエネルギーが閉じ込められた、快作だと思います。結局爆発はしなかったんですけど・・・。
でも、爆発した後のアルバムより、爆発前夜のほうがパワーを感じるってことないですか?
ウルフルズで言うと「バンザイ」より「すっとばす」、スピッツで言うと「ハチミツ」より「空の飛び方」、そしてエレカシで言うと「明日に向かって走れ」より「ココロに花を」。
完成度なんかより「これから飛ぶぞ!」っていう勢いを感じます。
このアルバムも、そういう空気に満ちてるんです。
この後、「飛んだ」フラカンを見てみたかった、っていう気持ちはもちろんありますが、ともかくこういう素晴らしいアルバムを残してくれたことに拍手・・・・・って、ォィ!フラカンはまだ活動してます!
もういっぺん、爆発前夜のエネルギーを聴かせてくれ。
頼むぞ中年中学生。
’04.11.22(トモヤ) |