ナンバーガール

レビュートップへ
トップページへ

NUMBER GIRL「シブヤROCKTRANSFORMED状態」




★★★★










'99.12.16 
release
炎上するのび太君

2002年に惜しまれつつ解散したナンバーガール、1999年リリースのライヴアルバムです。同年10月に行われた渋谷クラブクアトロでのライヴを、ほぼそのままパッケージングしたものです。

ラウドでありながらキャッチー、少し可愛くてかなり狂ってた愛すべきバンドが、そこには居ます。

さすが叩き上げのライヴバンドらしく、メジャーデビュー後半年にもかかわらず、酸欠必至のパフォーマンスを聴かせてくれます。とくにドラム、アヒト・イナザワ。彼の叩き出す凶器のようなリズムがこのバンドの核です。どにかく手数が多く、破壊的かつ的確なドラミング。さすが博多のキースムーン。今日本でいちばん好きなドラマーです。

そしてそのリズムに乗って吐き出されるのは、ボーカル向井秀徳の、酔っぱらっているのに頭の隅っこだけは醒めているかのような、決して熱くならない視線。
人を熱狂させられるバンドというのは、どこか狂っていながら、その狂気を冷静に見つめることのできるバンドだと思います。自分に酔ってるようでは、見てるほうは冷めちゃうんです。

ナンバーガールは、そんな向井の視線を、あくまで「音」によって具現化しようとするバンドでした。酩酊した世界、グラスを通して見た世界、分厚い眼鏡の奥から見た世界。向井に見えている世界は、明らかに僕らが見ている世界とは違ったものでした。
そんな違和感を、音に閉じ込めて爆発させたナンバーガール。国境を超えて「音」で共感を呼べる、日本では珍しい可能性を持ったロックバンドだったと思います。

'05.01.15(トモヤ)  





SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO